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「今日、世界は死んだ。」杉本宏古典@パレ・土・トーキョー


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パリに美術館は多数あれど、開館時間が12時〜24時というのは、パレ・ド・トーキョーだけ!打ちっぱなしの床と剥き出しの高い天井、区切りの少ないオープンスペースと、斬新な現代アートの展示やインスタレーション、上映、イベントなどにうってつけの空間。さらにお洒落なカフェ&レストランまであり、会社帰りに気軽に楽しめるアート&カルチャースポットとして高感度なパリジャン&パリジェンヌに大人気の美術館。そんな、パリらしい最先端のアートスポットで、日本が世界に誇る現代美術家、杉本博司の個展『AUJOURD’HUI, LE MONDE EST MORT[LOST HUMAN GENETIC ARCHIVE]/今日、世界は死んだ。』が 開催されています。

展覧会のコンセプトは、「人類が滅亡した後に、さまざまな架空の人物の視点で人類の滅亡を物語る」。杉本が考えた滅亡のストーリーは約30種で「今日、世界は死んだ。もしかしたら昨日だったかもしれない…」と始まる手書きの説明がそれぞれの展示に添えられています(英仏)。手書きの筆記体なので読むのにちょっと苦労しますが、初音ミクなどのバーチャルな世界に慣れ親しんだ世代が子供を作らなくなり、人類は滅んでいくetc.、ありえそうな話でどきっとします。日本人には特に馴染みのあるオブジェ、テーマから世界共通の普遍的なものまで。展示されているオブジェ自体はユーモラスかつ愛嬌があるのですが、説明を読み進めていくと「架空の話」と単純に笑い飛ばすことはできず、ぞくっとします。

人類の過去と未来、進化と退化、繁栄と衰退についての辛辣な考察。杉本いわく、パレ・ド・トーキョー自体が一種の廃墟のようであり、今回の展示テーマも滅亡した文明=廃墟なので人工の照明はなし。自然光のもとでの展示になっており、日没後にはペンライトが貸し出されます。

日々、時間ごとに表情を変える自然光のもとで杉本が創り出す様々な美しい廃墟の中を彷徨い、「滅亡」を通して「これから」を考えてみてはいかがでしょうか。夏の終わりにぴったりの展覧会です。

開催期間 2014年9月7日(日)まで!
場所 パレ・ド・トーキョー(パリ)
URL http://www.palaisdetokyo.com/en/palais-de-tokyo