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Le 13 novembre 2015


テロ後のパリの街

先週末、11月13日にとても悲しい事件が起きました。金曜日の夜、パリの若者たちが集う10区、11区のカフェやレストラン、ロックコンサート中の劇場、そして仏独サッカー親善試合中のスタジアムを襲った同時多発テロ事件は、少なくとも129人が死亡し、300人以上が負傷するという未曾有のテロ事件となりました。

週があけて学校も再開し、いつもの月曜が始まりました。いつもの花屋さんの前を通ると、通りの美しい花の前にいつもはないロウソクの優しい灯がありました。テロ事件の現場には連日花やロウソクを供える人々が絶えませんが、少し離れたこちら5区でも、皆、静かに祈っています。
TVやラジオではテロ関係のニュース一色、サイレンの音も鳴り響き続ける中、テロ2日後の日曜日に少し外出してみると、パリは既にいつもの顔を取り戻していました。

その週末は公共施設や、人が集まるデパートやマルシェ、観光施設などは閉鎖されていましたが、カフェや商店など、地元民が集う場所では、「いつものように過ごすことがテロに屈しないということ」と言わんばかりに、店主は店を開け、近所の人はいつものようにパンを買い、カフェに行く。すれ違ったいつものパン屋さん曰く、「驚いたことにいつも以上の売り上げだった。正直怖いけど、外に出て空気を吸わないとやってられないものね。私もいつも通りにやっていくわ。」と。

日曜日は穏やかな秋晴れの一日で、最初はびくびくしていた私も周りのフランス人たちがあまりにもいつも通りなので、少しずつ心がほぐれてきました。そんな時にふと見上げた空がいつも以上に穏やかで美しく見蕩れてしまい、「穏やかな晴れの日を大切な人と過ごせる幸せ」をしみじみと感じました。

テロの恐怖に怯えることのない当たり前の日常は、当たり前じゃなくなったかもしれません。でも、いつものように冷静に穏やかに過ごしていくことで、その日常を取り戻そうとひたむきに努力しているかのようなパリジャンたちに静な感動を覚えました。
国家レベルでのテロとの戦いは加速していくようですが、私たち一般市民ができることは、恐怖や憎しみに囚われることなく、冷静かつ穏やかに、世界平和を祈りながら日々をいつも通り、いえ、いつも以上に丁寧に過ごしていくことではないかと思いました。
最後に、テロの犠牲となって亡くなられた全ての人々のご冥福を心よりお祈りいたします。